2010年10月16日(土) 

ICTP 特派員クーちゃんからの速報です。

 

☆つい先日鳥取県智頭町の土壌改良剤製造工場の原料であるオカラを狙って工場内に熊が侵入。オカラをたらふく食べていったとの情報を得て、昨日現場へ向かった。

 

途中案内してくれたTさんの畑で最近熊がよじ登ったという柿の木をみせてもらう。

ここはこの夏に宿泊した芦津いろりの家の川をはさんだ目の前の土地。

木肌にばっちり残る熊の爪痕。

熊がたたき折った柿の枝

 

「今年はただでさえ針葉樹が多い芦津の山で、わずかに残っている木の実をつける木が害虫にやられ立ち枯れている。

 

それで熊も里まで降りてきて必死で食べ物をさがしてるんやろな。この柿の木も今年は猛暑の影響でできが悪くての。それでもわずかになっていた柿の実を狙ってのぼったんやろ。」とTさん。

 

Tさんの案内で熊がオカラを狙って侵入したばかりの土壌改良剤製造工場を見に行く。

熊が必死で侵入した現場。

よっぽど腹へって頭にきてたと見え、ここだけではなく侵入口を探しビニル破りまくっておった。

 

ビニールの囲いをビリビリに破いて左端の破口より侵入し、オカラを食べて退散したとの事。夜中の事だったので人的被害がなかったのが不幸中の幸い。

原料の杉の木の皮とオカラを撹拌して、土壌改良剤を作っている

そのオカラを狙って侵入し、食べてしまったのだ。

完成した土壌改良剤 有機農法には不可欠

土壌改良剤 太郎

500kg入り 5000円

 

「熊も食べるもんがなくて必死なんやで。オカラは熊にとっても美味とみえて、また来ると思うわ」

 

という事で熊捕獲用の罠も仕掛けてあった。

 

「昔は夜中に里に下りてきても、昼間は山奥に戻っていきよったもんじゃが、最近は間伐が進んでおらんので、人里近くの山も薄暗く隠れるところが一杯あるのじゃ。きっとすぐ近くに潜んどると思うで」

 

熊も日本の森に食い物がなくて困っているのだ。どうすれば日本の森をその生態系とともに守ることができるのか考えさせられた出来事であった。

 

☆日本の森林をめぐるもう一つの大事な問題。

民有人工林についても取材させていただく。

 

今日は山のベンツ・四駆の軽トラに乗っけてもらい民有林の間伐現場を見せていただくことに。

 

ここは枝打ち・間伐が進み林相が明るさを取り戻した現場

 

ただ伐採した間伐材は搬出するまでには至っていない。

この土地は比較的平らで林道にも近いので、今日から1か月の予定で開催されている「軽トラで間伐材を運びだし晩酌を飲もうぜ」イベントできっと運びだされるに違いない。

 

これは間伐材を1t6000円で買い取るというイベント。

 

内訳は日本パルプが3000円で買い上げ、搬出事業者には協賛するNPOが1000円、町が2000円を助成し、その合算6000円を地域通貨・杉小判で支払うというもの。間伐と間伐材の搬出利用促進と地域経済活性化のきっかけづくりを狙う。

ただこの写真のような、急峻な斜面の間伐材は引き上げるコストとやはり見合わないケースがほとんど。

近くの竹林などは完全に放置されたまま。どこから手をつければいいか。

 

下はきちんと枝打ちや間伐が施され下層植生の豊かな人工林の例 

(大分県農林水産研究指導センター資料より)

 

丁寧な枝打ちや間伐するかしないかで将来の主材の質にも影響する

上は枝打ちがされすに、枝の部分から水分が侵入している

下は枝打ちされて整備されていたので、侵入跡が木の成長によってカバーされている。しかし枝打ちの傷から菌が侵入し変色している。

完璧に手入れされてきた杉の芯材はこうなるとの事。品種や雨量にもよるのだろうが、枝打ちや間伐にもプロの技が必要なのだ。美しいスギ芯材です。

 

(大分県農林水産研究指導センター資料より)

最後に智頭町0分の1運動のリーダーで元林業家のMさんにお話しを伺う。

 

「民主党は日本の森林・林業再生プランを発表しているが、同じ日本でも地形は千差万別。

 

中国山脈をヘリから見ても岡山側と鳥取側では地形の急峻さが全く異なる。

 

ドイツや北欧の林業を参考に路網整備と機械化を図り、林業の再生をはかろうとする意図は理解できるが、地域の特性にあったきめ細かい計画の立案が必要だ。」

 

日本の山はただの山ではなく国民全ての財産。

きっと外資にとっても狙い目の財産に違いない。

 

日本の大学から林業学科がなくなってしまったと聞く。

 

気がついた時には既に遅かったということにならないためにも、都会や山村という枠を越えて、できる所から林業を守る取り組みを始めなければならないと思う。

 

来月27日には兵庫県指導林家会主催で「儲ける間伐講習会」が開催される。

場所は宍粟を予定しているとの事。

 

まちプラにもパンフを送ってくれるとの事なので一度行ってみようと思っている。

 

 

 


閲覧数2,015 カテゴリアルバム コメント6 投稿日時2010/10/16 12:07
公開範囲外部公開
コメント(6)
時系列表示返信表示日付順
  • 2010/10/17 08:10
    木の植え替えができないもんですかね。熊やその他の野生動物に必要な木を森の奥に植え替える。人間の利益の為だけなら、簡単に伐採しまくって儲かる植物に植え替えてしまうのに・・・。自然を人間がコントロールすることは、不可能だと思いますが、共存はできるはず!
    次項有
  • 2010/10/17 09:15
    > ばたやんさん
    民有林の所有者さんと協働し、長期計画で針葉樹を広葉樹に植え替えていくような取り組みが出来ると良いですね。その際木の里親制度なんかを取り入れつつ、都会の市民も巻き込んで森に親しめるような取り組みができるといいと思う。50年掛かりの取り組みになるだろうけど。やるなら今でしょう。
    次項有
  • 2010/10/18 17:59
    もっと余ってる都会の労働力を、林業や農業に生かせないもんでしょうかね。

    力仕事は、嫌われるんでしょうね。

    それでも、一部の地域では、実践出来てる所もあるようです。
    智頭でも、頑張って欲しいですね。
    知恵の有る方が揃ってますから・・・。^^

    熊の肉、去年にチョッとだけ頂きました。
    仕留めたら、分けて欲しいなぁ。
    鹿みたいな訳には、いかないでしょうけど・・・。
    次項有
  • 2010/10/18 18:49
    林業を産業として再生維持していくためには、入口と出口双方の整備が必要ですよね。

    既に5万人くらいしかいない林業人口と膨大な天然資源、都会には仕事を探している方多数。どう考えてもおかしな現象です。問題をひとつひとつ潰していく必要があるのでしょうね。

    熊の肉は自分も食べた事がありません。
    こないだヒラタケ系のキノコはもらったのですが。メッチャ美味しかったです。
    熊肉もし貰ったら内緒で持って行きますね(笑)
    次項有
  • 2010/10/27 14:56
    今日、COP10の会場の外で

    クマの問題を取り上げるNPOがPR活動を
    しているのがテレビニュースになりました

    里山イニシアチブは採択されそうだそうです
    次項有
  • 2010/10/27 16:24
    > デーヴ上田さん 月の輪熊捕殺2100頭亡くなった方4名。何とかしないと、気がついた時には遅いということになりかねませんよね。
    次項有
  • 次項有コメントを送信
    閉じる
    名前 E-Mail
    URL:
■プロフィール
クーちゃんさん
[一言]
伊丹のみなさんと楽しく街づくりできたらいいな
■RSSフィード
RSS 1.0 RSS 2.0 Atom 1.0
■このアルバムのURL
http://sns.itamachi.jp/blog/blog.php?key=40438