ミシュランガイドは「文化開発」だったのですね。
いま、日本人から急速に失われつつあるよき文化を、なんとか次代に引き継いでいきたいものです。
ずばり、新たな市場を生み出す文化をつくりだす、「文化開発」のためです。 先日、PRESIDENT 2017.3.20号を読んでいて(p.104-105)、強烈に共感しましたので、どうしても書きたくなりました。 日本は、技術大国といわれていても、それだけでは限界があることがよく、話題にされています。 この指摘に対する答えは、新たな市場を生み出す「文化開発」によって、技術や商品を使って世の中を変える新しい、暮らし方をデザインすることです。 そこで、紹介した雑誌の記事では、例として、タイヤのミシュランのガイドブックが挙げられていました。 ミシュランのガイドブックが最初に発行されたのが1900年です。 ちょっと、時代背景をみると、ガソリン自動車を初めて1885年にベンツが出しています。 1908年にT型フォードが発売されています。 このように、自動車の黎明期に、自動車旅行の文化習慣を広めるために、フランス各地のおいしいレストランを紹介することで、まだ自動車の使い道を知らない人々に、自動車旅行の楽しさを伝え、自動車の販売をふやし、タイヤの販売促進を考えたのです。 新しい商品が出来たときには、消費者は、それを使う目的や良さがわかりません。 そこで、その商品を使うことで、どのように暮らしが変わるのかを示すことが必要です。 日本でも、皆さんが住んでおられる地域開発の例を、よくご存じだと思います。 阪急電車の小林一三が、宅地開発、駅前開発、デパートや遊園地などをデザインし、都市生活という暮らし方を提案したことで、私たちの暮らしが、よりよくなったと言えるのではないでしょうか。 私たちは現在、「ゆいトレ」という仕組みに取り組んでいますが、この仕組みがライフスタイルをどのように、よりよく変えていくのかという視点で、チャレンジしています。 ICTの技術と「文化開発」がコラボして、どのようなものを生み出すのか、ドキドキしながら、未来をしっかりと見定めていきたいと思っています。 |